2011年01月15日

ハルカ 天空の邪馬台国 感想 桝田省治


ハルカ 天空の邪馬台国
桝田 省治
4757734123



1800年前の日本はファンタジー世界だった。
若干スケベで若干投げやりで若干キモめの高校生が、実家の蔵で見つけた鏡に導かれて古代の日本へと召喚され、救世主としてさまざまな種族を束ねて一大率と闘う古式ゆかしいヒロイックファンタジー。
1800年前ということで邪馬台国の時代ですが、邪馬台国が空に浮かぶ島だったり石のロボットに乗り込んでバトルしたりりとかなりやりたい放題で、真面目に考えて読んではいけません。
たぶん作者の人的には2000年近く前というと超太古と言っても良いくらいの過去なんだから、オーパーツだろうと人外種族だろうとなんでもアリだぜ!という感覚もあったんだと思うけど、2000年前というのは人類の文明の歴史の中では取り立てて古い時代とは感じられなので、些かやり過ぎかなあと感じる部分も。
とは言え、上で「真面目に考えて読んではいけません」と書いたように、歴史の知識は頭から追いだして読むべき作品ですから、ああだこうだと細かい事をいうのはただの野暮ですね。

作者がゲーム作家ですから当然内容もゲーム的で、各章毎に舞台とサブキャラクターがガラっと変わり、ミッションが与えられる構成。(俺屍の世界と一部クロスしているらしが元ゲームを知らないので言及しない)
このおかげで非常に読みやすいのは事実なんですけど、旅の様子等の世界観を膨らませる描写は割愛され気味なのは残念。もっとも、舞台が九州と四国の一部と結構狭い範囲内なので、世界観も何も無いだろという話もあります。

いくつか伏線が未回収のまま終わったので、続編も機会があれば読んでみようと思う。



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2011年01月13日

プリンセス・ベルクチカ Proyekt-0 感想 富永浩史


475772487Xプリンセス・ベルクチカ Proyekt-0 (ファミ通文庫)
富永 浩史 吉田 音
エンターブレイン 2005-10-29

by G-Tools


旧ソ連地域の小国を舞台にした冒険小説風ライトノベル。
作者の人が仮想戦記畑でも活動されているだけあって、そっち方面のエッセンスが結構含まれていて読者を選びそうな予感がする。
主にソ連/ロシアのネタを扱うのが好きというのは、日本最強モノか極東のアーリア人気取りかの二大勢力が幅を効かせている日本の軍オタジャンルの中では貴重といえば貴重なんだけど、それとラノベは関係ない。

まあ、多少軍ネタが散りばめられてはいるものの、冒険小説風ラノベとしての出来は悪くないですけど、読後感としてはやや食い足りない。
国土奪還なんて壮大な前振りの割に、コンパクトにまとまり過ぎたという感じか。
特に終盤、ロシアの圧力で一気に物語が進んでしまうのはあっけなかった。



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2010年12月28日

ぷりるん。―特殊相対性幸福論序説 感想 十文字青


ぷりるん。―特殊相対性幸福論序説 (一迅社文庫)
十文字 青 ま@や
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ひところのエロゲみたいなタイトルだけど、何かが迸るような内容と一種独特のテンションとで一気に読ませる作品。

クラスのアイドル的女子と付き合い始めたのをきっかけに、主人公ユラキの周囲で巻き起こるトラブルや理不尽なあれこれを、ちょっぴりメンヘルっぽく描いている。
この作品をどう評価するかと言われるとちょっと悩むのだが、問題児ヒロイン桃川みうの常に誰かに愛されているという実感が得られないと不安になり暴走する依存症的な性格には、実際のところ覚えがあるというか、みう程エキセントリックではないけど、異常なまでに電話やらメールやらを強要しながらも、こっちが忙しくて構えないと男友達と勝手に遊びに行ったりして、どうして?と問うと素でどうして?と返してくるような、そういう女の子と一時期縁があってやっぱりユラキよろしく煩悶とした思い出があるもんだから、ユラキの鬱が結構ダイレクトに伝わってきて精神的にまいる作品、というのが一番の感想。

だもんだから、純粋なエンターテイメントとして楽しめなかったのが残念。
ただ、ユラキの姉や妹やぷりるんさんと言った人達が、良い意味でエロゲのサブキャラクター的な存在感を発していて(実際ぷりるんさんなんかサブキャラと思わせてラストでメインヒロインだったという極めてゲーム的なキャラクターだし)、憂鬱な物語をライトに感じさせる効果を発揮していた。

十文字先生の作品はまだ2冊目だけど、いわゆる漫画・ゲーム的な部分と変に生々しい部分とを上手く織り交ぜた作品を書く人という印象を受けた。




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2010年10月18日

紫色のクオリア うえお久光 感想


紫色のクオリア (電撃文庫)
うえお 久光 綱島 志朗
404867904X



唐突ですがライトノベルにペダンティックなふりかけをまぶす行為は個人的には大嫌いです。
科学や哲学を語りたければそういう専門書で語るべきです。
生半可な疑似科学や擬似哲学レベル、つまり子供だまし的な効果はあっても専門分野の人には鼻で笑い飛ばされるような屁理屈を並べ立てて俺様すげえと悦に入る作者、またそれを読んでレビュー欄でライトノベルは遂にここまで来た!やっぱりライトノベルは凄い!!と井の中の蛙のルサンチマンの裏返しで絶賛する読者…駄目です。生理的に駄目です。そういうの。


なんですが。
なんですが、これはある意味凄く突き抜けてて、例えば量子論なんかの上っ面を部分部分齧りつつ適当な薀蓄を垂れ流しつつも、それを作者とラノ専読者間の閉じた小さな世界における自慰行為に終始させてしまうのではなく、もっとあけっぴろげなエンターテイメントとして、壮大なネタとして昇華させているのに感心した。前半たらたらと似非哲学的な薀蓄を書いておきながら、後半は完全にお遊びに持って行っていて痛快極まりない。
うえお先生はライトノベルはライトなエンタメであるからこそライトノベルであり、だからこそ最も輝くんだという大原則をしっかりと理解した上で書いておられる。
似非科学や擬似哲学を延々萌えキャラに語らせるのがライトノベルじゃない。まずはエンタメである事。それを忘れたら中二病的自意識による自慰行為の成れの果て…つまり"使用済みティッシュ"でしかなくなる。
そんな事を強く感じさせてくれる一冊でした。いや、実に素晴らしい。



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2010年10月15日

這いよれ!ニャル子さん 5巻 感想 逢空万太



這いよれ!ニャル子さん 5 (GA文庫)
逢空 万太 狐印
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ようやっとと言うか、意外と早かったというか、5巻です。
5巻は特に目立った新キャラとかはないのですけど、そのかわりこれまでの巻の決算というか、つまり過去に張った伏線が現在放置されたり齟齬が生じたりしている部分を改めて洗い出し――ネタにしています。前巻辺りから伏線を遊びに使っている雰囲気はあったけど、まさか過去にさかのぼってまでやるとは思わなかった。
考え様によれば、ここで伏線の齟齬をネタにしておけば、今後の展開で過去の伏線に縛られなくて済むという目算があってのことかもしれない。だとしたらとんだ策士よのう。

そういうことを踏まえた上でですが、なんだか唐突とすら思える位にクー子とフラグが立ちそうな雰囲気が出てきた。クー子は個人的にニャル子さんより好きなので、クー子ルートに入ったことは素直に歓迎したいが、次の巻ではそんなこともすっかり無かった事になっている可能性も…。
基本的に伏線クラッシャーな作品なのでどうなることやら。

なお、ネタの幅広さは最早混沌の域に到達。素晴らしい。



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2010年07月13日

這いよれ!ニャル子さん 4 感想


這いよれ!ニャル子さん 4 (GA文庫)
逢空 万太 狐印
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ニャル子さん4巻です。
まさか4巻まで続くとは意外この上ない事なんですけど、従来のラノベにありがちな漫画やアニメやゲームや他のライトノベルのみにインスパイヤされた親近相姦感溢れる作品群とは一線を画して、敢えて現在の若いラノベ読者層にはあまり縁がない海外小説であるところのクトゥルーからメインの元ネタを持って来たのが逆に存在感を際立たせたのか。


それはいいとして、前巻ラストのヒキで登場した真尋きゅんのご母堂です。
邪神ハンターではないかと囁かれていた彼女の正体は…やはりハンターでした。ただし、邪神ではなくモンスターの。教授と呼ばれる謎の人物とパーティを組んでリアルモンハンをやっておられるそうです。無理矢理斜め上に持って行きましたね作者。
ちなみに『教授』ですが、文脈すると永劫の探求に登場したシュールズベリー教授ではないかと思われます。

終盤が割とバトルっぽく展開した前巻に比べると、4巻は結構脱力系。
クトゥルーの落とし子クトゥルヒをモデルにしたと思われるルーヒーさんがご母堂を連れ去ったり、ハス太君(男の娘)が出て来たりして、一気に宇宙的恐怖のテンションが上がったかと思ったら、ゲーム機開発ネタっすか…。
ネタが明かされた時の脱力感は筆舌に尽くし難いものがありましたけど、クー子さんのセリフには感動して胸が熱くなった。
あのセリフの元ネタが気になる。


さて、邪神達とのSAN値の下がるラブコメにいよいよ男の娘も参戦ということで、とても頭が痛い事になってきました。ある意味、グダグダが売りの作品だから何でもありっちゃありなんですが。
いや本当、5巻も楽しみです。





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2010年06月10日

神曲奏界ポリフォニカ まぁぶる 感想

神曲奏界ポリフォニカ まぁぶる (GA文庫)
BUNBUN
4797339004


大迫先生に黙祷。

ポリフォニカと言うと黒と赤とがメインで、その他はお飾りな雰囲気がなきにしろ非ずなんだけど、個人的には好きなんですよ青が。
そんな青の実質デビューとなったのが本書。行動力はそれなりにあるニートの主人公にヘタレヒロイン、色々とひねくれた反社会的なヒロインの上司…面白いじゃないか。
なぜ青竹以上に扱いが悪いのか未だに理解できない。


本としては短編集の形式で、青赤黒白一冊にまとめた都合上作品間のリンクなんかもちゃんと仕込まれていて、こういうのはシェアードワールドの魅力だと思う。
作家としてはベテランの方々が手がけているだけに短編でも食い足りない感は無くて、サクサク読める本でありながら満足感も感じられた。



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2010年04月25日

たま◇なま 〜生物は、何故死なない? 冬樹忍 感想


たま◇なま ~生物は、何故死なない?~ (HJ文庫)

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宇宙から飛来した女子小学生に見える鉱物生命体がある日突然やってきたよ!という話。そんなJSな鉱物生命体の由宇はちょっと傲慢でちょっとバイオレンシーで、んでもってちよっとツンデレな…まあ所謂釘宮声系のキャラクターですね。
アレとかアレみたいな。敢えてキャラ名は伏す。

内容はラブコメというよりはバトル要素が強く、かつ主人公達を通しての作者によるある種の禅問答的な思考実験?が延々と繰り広げられる、ちょいと濃い味な作品。
考えても詮の無い壮大過ぎるテーマを堂々巡りするように思索を巡らせたり、敵役を一分の隙も無い絶対悪にしたりと所謂中二病要素がかなり強いため読んでいて疲れた。
そして何よりも、主人公透の心理描写があまりに過剰過ぎて、情緒不安定(実際そういう描かれ方はされているけど)に陥っているのも激しい疲労を呼ぶ。
"ライトノベルはライトに楽しく読んでこそ"が身上の自分には総じて味付けが濃い過ぎて、胃がもたれそうな作品でした。
もっとサブヒロインをキャラ立ちさせてラブで米でギャグな要素を盛り込めば印象はぐっと良くなったかも知れない。


それにしても真剣に思索を巡らせたいなら何も敢えてライトノベルでやる必要は無いというか、他のより適したジャンルで発表したほうがより多くの理解と賛同を得られると思うんだけどねえ。むう。



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2010年04月22日

DOORS II 新たなる敵を修繕せよ! 感想 神坂一


DOORS II 新たなる敵を修繕せよ! (角川スニーカー文庫)
岸和田 ロビン
4044146195



完結編、というか全2巻だから上下組だったというか。

1巻の妹帝国みたいなお馬鹿さはなくなってしまいましたが、あの手の一発ネタは何度も何度も使うものではないので特に不満と言う程ではありません。
しかしドアの向こうの狂った世界に対する慣れのようなものが出来てくるのは確かで、なにかがおかしい筈なのに、それ程おかしいと感じなくなってしまったのは作品の問題なのか読者の問題なのか。
作家がベテランさんなのでその辺の事もある程度は予想していたと思われ、チサが割と早期に人間の姿に戻ったりして姉妹の掛け合いに多少なり変化を持たせてみたりしているのは感じた。
それでもやっぱり物語の特異な構造に対する慣れを何とかできるものでも無かったですが。
個人的に面白かったのはやっぱりSFネタ。
最近のハードSF以外はSFじゃねぇ、「スペースファンタジー」もしくは「すこしふしぎ」はすっこんでろ的な読み手側の妙な風潮に対する皮肉にも感じられた。


一話完結を基本にした物語なので長く続けると言っても限界があるし、全2巻程度で良かったのかも知れません。終盤の慌しさ鑑みるともう一冊位欲しかったといえば欲しかったですけど。
ともあれ楽しい作品でした。



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2010年03月30日

ギャルゴ!!!!!3 地上最強G級大全 感想

ギャルゴ!!!!!3 地上最強G級大全 (MF文庫J)
河原 恵
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巨乳風邪なるインパクト満点の一発ネタが全てだった気がする。
個人的には貧乳風邪の方が嬉しいのだが、そこはそれ。

この作品の好きな所は、巨乳云々なお馬鹿なネタも、そしてギャルゴの学校での辛く悲しいポジションも、本来ならお下品だったり暗くなったりしかねないのに、独特の柔らかい語り口でマイルドに読者に伝えているところではないかと思う。もちろんドギツイのも決して嫌いではないんだけど。
ただ、コトリさんの天然ぶりは時々度が過ぎている気がしなくもない。
萌えアニメやソレ系のゲームではお約束でもあるので、様式美なんだと言ってしまえばそれまでですけど。

内容は上で触れたように今回は本当に一発ネタが全ての話でした。地伝の謎を解くという要素は希薄で、お馬鹿なやりとりを追ううちに解決していたという感じ。
シリーズ中盤の箸休めと割り切ればこういうのもアリかなと思うけど。
巨乳にならなかったあの人が色々気になる。次の巻以降を読む楽しみの一つになるかな?



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2010年01月27日

サバキの時間―地獄の斧と亡者の鎌 感想 本保智

サバキの時間―地獄の斧と亡者の鎌 (角川スニーカー文庫)
山本 ケイジ
4044727023



1巻を読んだのが大昔で、2巻は長い間積み本タワーの中で眠っていたと言ういわく付の一冊。
いえ、決して嫌いではないのです。わりと理不尽なところも、理不尽ではあっても僅かな救いがあるところも、ゲーム的なハッタリが効いた法廷召喚も。
ただ全体として地味な作品なのは否めないのですが。

2巻でシリーズ打ち切りって事で、サバキと綾香の深すぎる縁(えにし)が余す所無く描かれた訳ですけど、これは「前世からの…」という言葉の斜め上を行くもので、個人的にはアリ。
無茶にも思える部分はあれど、彼女の膨大なカルマを考慮すれば納得出来ない話ではない。


ストーリー構成がトリッキーになっててメリハリが効いてるのは良かったのですが、ややバトルシーン多目でシャナ的な雰囲気も。
漫画と違って小説ではバトルシーンの流し読みが若干やりにくいので、バトルの適切な分量を見極めるのって難しいんだろうなあと思った。そもそも対象とする層によっても適正な分量は変化してくるだろうし。
バトルの描き方自体は結構手馴れた感じはするけど、花火大会でのバトルにはもう少し情感が欲しかったなあ。作品のテーマ的にも。単に人が集まってるから一気に入水自殺させちゃえでは…。
まあそんな感じ。


サバキの時間 SLEEPLESS SHEEP'S JUDGE 感想


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2010年01月19日

這いよれ! ニャル子さん 3巻感想


這いよれ! ニャル子さん 3 (GA文庫)
狐印
4797356359



端的に言って、毎回毎回やってることはネタの大放出と情け無用の投げっぱなしなのに、一向に面白さが減衰しないのが不思議。
はっきり言って作者の小説に関する手の内はだいたい見えてきているというのに…。

3巻も例の如く好き勝手にネタの嵐。
一応3巻のストーリーとしては、地球の命運を掛け時空を越えてやってきたイスの偉大なる種族が八尋きゅんのクラスメイトに憑依するというなんとなく壮大な物語を予感させるイベントがあるにはあるのですが、その憑依したイスの偉大なる種族と言うのがかなり惚けた性格でいちいちイラッとさせるイス香と名乗る個体で…結局は宇宙的漫才コンビが宇宙的漫才トリオになってしまっただけというか。
あとはイス香が現代に現れる際の手違いで八尋きゅんとニャル子の心と体が入れ替わってしまう最近流行りのTSを意識した展開とか。

ニャル子さん八尋きゅんの体を手に入れた途端トイレに籠って男の子の体の歓びを体験してきたりとかマジパネェっす。ちよっとその様を想像してしまってオラ、オギオギしてきたぞ。
他にも八尋きゅんとニャル子さんのキスシーンとか妙にねっとりとした描写が色々あって慄えるが、この辺きっと作者の頭の中がクー子さん状態になっているからなんだろうと好意的に解釈しておきます。

ラストではいよいよ真尋きゅんの御母堂が帰還。
真尋きゅんを遥かに凌ぐフォークの使い手であらせられる御母堂、一体何者?




全くの余談

2巻以降八坂家の冷蔵庫を占領していた鯵なんですが、なんとなく今から20年近く前に放送されていた「ギミア・ぶれいく」という番組内で放送された佐野史郎主演のクトゥルーものドラマを思い出した。
内容はインスマスを覆う影をベースに日本国内を舞台にしたストーリーに翻案した感じだったと思うのですが、そのドラマのワンシーンで佐野史郎が宿泊した赤牟(あかむ/アーカム)の街の旅館で出された鯵の煮物か焼き物かが突然ゾンビみたいに動き出すシーンがあって豪くビックリしたのを覚えている。
クトゥルフで鯵と言うともうそれしか連想出来ないw


這いよれ! ニャル子さん">這いよれ!ニャル子さん 感想
這いよれ!ニャル子さん2 感想


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2009年12月29日

灼眼のシャナW 感想


灼眼のシャナ〈4〉 (電撃文庫)
4840224390



なんか物凄く久しぶりに読んだシャナですが、この巻は終始ティリエルとソラトとのバトル。
本来ならば場を盛り上げる効果がある筈のバトルも、ここまで終始一貫してオンリーで描かれると正直辛いものがあるのは否めない。というか、バトルばかりだったので感想が思い浮かばないw

強いて言うならば、ティリエルとシャナとの『愛情の形』が根底を流れるテーマとして存在しているのだと思いますが、もう少しそれを前面に打ち出してもよかった気がします。
中盤で爛れた愛染の愛情を否定しつつ、終盤ではひたすら自己犠牲を厭わない姿を描き、こういう愛の形もあるとまとめた部分は割とよかっただけに…ね。
ソラトがただのバカの子なんだから、そりゃシャナの思い描く様な汚れ無い(笑)愛は該当しないでしょうよ。

正直2冊に分けるほどの内容だったかどうかは疑問。1冊でコンパクトに纏めた方がダレ無くて良かったかも知れません。



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2009年12月18日

ダナーク魔法村はしあわせ日和―ただしい幻獣の飼い方 感想 響野夏菜

ダナーク魔法村はしあわせ日和―ただしい幻獣の飼い方 (コバルト文庫)
裕龍 ながれ
4086011298



先日の記事に続いてこちらも最終巻。

と言っても実質的な最終巻は前巻の「いとしのマリエラ」であって、この巻は今までの巻でミッシングリンク扱いになっていたエピソードを集めた短編集という体裁。
いたずらと呼ぶにはやや度が過ぎる怪物が現れたりイズーさんが使い魔になったり、今までの話の中で触れられてはいたものの、単行本単位では明確に描かれたことがなくてなんぞこれと思っていたあれこれがパチパチとあるべき場所に嵌っていく様は読んでいてそこそこ気持ちいい。
気持ちはいいんだけど、こういう事はもっと前の巻でやるなりして欲しかったのも事実。

最後に収録されている中編は「マリエラ」以後の時系列に当たるので、実質的にはこれが5巻本編と考えてもいいかな。
やっぱりデイルの事やライの事なんかは綺麗さっぱりスルーされていますが、下手に中編の分量で触れても尻切れ蜻蛉になるだけなので思い切った切り捨てはたぶん正解。
大掃除というありふれた一日を描く形式で、ドタバタはありますがシリアスは無し。ある意味、1巻当時に回帰した内容でもある。のほほんとした田舎の村での話として始まった本作品、途中で色々と風呂敷を広げたけども、最後は原点に回帰したと好意的に解釈したい。
ぶっちゃけるといわゆるひとつのシリーズ打ち切りという奴なんだろうけど、そこはホラ、集英社だしきっとよくある話の一つでしか無いんだよ。

ともあれ楽しいシリーズでした。



続きを読むの?
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2009年12月15日

ダナーク魔法村はしあわせ日和―いとしのマリエラ 感想 響野夏菜

ダナーク魔法村はしあわせ日和―いとしのマリエラ (コバルト文庫)
裕龍 ながれ
4086010704



ダナークに現れたビーそっくりの幼女マリエラが引き起こす騒動…と言うことで、前巻では舞台がダナークの外に飛び出したりしてどうなることかとハラハラした訳ですが、再び舞台はダナークに戻って一安心。
次の最終巻は短編集と言う事もあって実はこの巻が事実上の最終巻となる(もっとも、次の巻の短編の中にはこの"マリエラ"以後の話も収録されてはいますが)のですが、今までに広げた風呂敷であるところのデイルの件とかライとの恋のバトルとかそう言うのは基本的に無かった事にしてください的な締め方かなあ。

反面ビーにまつわる秘密には大きく迫る話でしたし、ビーとイズーの関係も大きく進展したのも確かなので、ダナ・イルクの中で繰り広げられる小さな物語としては一つの区切りにはなっていたと思う。
個人的にも世界のを救う云々、魔力が云々と言うような話ではなく、ダナーク村限定のハートフルな話を期待していたので、この締め方で特に不満はありません。
まあ、マリエラとビーの関係性、ひいてはビーの生い立ちそのものについては世界をどうにかしかねないだけの壮大なバックボーンが無いわけじゃないですけどね。でもそれがメイン要素ではない…と思う。


なお、イズーがコウモリになった件とか、一部「そんなエピソードあったっけ?」な話が出てきますが、それらは次の巻に収録されている短編内での出来事。この辺注釈なりつけてくれていたらもっと良かったのにな。



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2009年12月13日

突入! 痛戦車小隊 感想 吉岡平



環境破壊の進んだ近未来。世界各国は4年に一度、戦争のオリンピックとも言えるスパルタキアードなる大会を開催し、そこで挙げた成績に応じて向こう4年間の二酸化炭素排出量を割り振りする事で無秩序な環境破壊を防止していた。

…と言うことで、世界各国の兵器が一定のルールに乗っとって戦って、戦って、戦い抜いてしまおうと言うGガンダム或いはギガンティックフォーミュラなノリのイロモノ仮想戦記が本作品。


スパルタキアードの種目は陸海空別に複数あるようですが、作中で取り扱われるのは戦車戦部門。
世界各国の戦車がその装甲と火力と機動力のみを活かして(競技なので空からの攻撃や歩兵によるアンブッシュ攻撃は存在しない。あくまで戦車vs戦車のガチ勝負)激しく火花を散らす漢の世界が繰り広げられる訳です。
日本チームの監督は女子高生だけどさ。

近未来と言うことで、現在使用されている主力戦車をカリカチュアして発展改良した様な戦車が多数登場するのがセールスポイントで、トッブアタックを警戒するあまり砲塔上面ハッチすら廃止されたメルカバの最新型とかに微妙に笑った。
まあ、現用のメルカバMkWでも充分に異形だからなあ。
反面日本の戦車は他国の新鋭に比べると割と地味ですが、しかし車体にペイントされた痛イラストが異彩を放っている。痛イラストを描く必然性の部分は最後まで見えませんでしたけど。

あと世界各国の新型戦車はほぼすべてライフル砲を装備しているのが謎。今現在ライフル砲にこだわつている国なんてイギリス位しかない気がする。
APFSDS弾や形成炸薬弾を使うためにはベアリングで砲弾の外側だけ回転させる特殊な弾を使わないといけないし、ライフル砲は命中率が高いと一般には言われているものの、実際にはそうでもないみたいですし。メリットが見えないよ…。

でもって、本命と思われたドイツやアメリカが敗退し、決勝で日本チームと当たる事になるのがイギリスチームと言う大番狂わせもまた、作者の趣味でしょうか。ライフル砲の件といい、蛇の目マンセーなのかも知れない。


戦車好きなら結構楽しめる作品ですが、そうでない人には延々と垂れ流される戦車の話に目眩がしてくるかも知れない。かなり読者を選ぶのは間違いないです。
なお、あとがきはかなり痛いので注意。


突入! 痛戦車小隊 (朝日ノベルス)
野上 武志
4022739231



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2009年11月30日

ふりふろ♪ 2巻感想 土田 奥郎,高崎 とおる

うーん、何と言うか、ZENRAですね。裸になって何が悪い。
基本的には1巻と同じドタバタコメディなんですが、1巻の姫様のようなマニアックなネタは無く、ただひたすら全裸なだけと言う印象が強い。新キャラクターとして蛇神様がメンバーに加わったりするけど、個人的には謎の自称錬金術師バニーさんの方が面白そうだと感じる。
魔法使いではなく錬金術師なので、派手な攻撃呪文を使う訳ではありませんが、口から(何故口から?)錬金術で作った怪しげな液体を噴いて攻撃する様は悪趣味にして斬新。

とにかく内容なんてあったもんじゃなくて、気軽に流して読むのには悪くは無いですけど、真剣に読むものでは無いかなあ。
残念なのは表紙やカラー頁の挿絵に対して、モノクロ頁の挿絵がかなり手抜き気味なこと。もちろん冒頭から最後までひたすら裸な今回の話、肌色がインフレを起こしてしまっているだけに真剣に挿絵なんか描いてらんねーという気持ちが生じたとしても、それは仕方ないと思う。

…つうかもうここまで脱がすならかのこんみたいに行為に走れよと思ったのはここだけの話。


ふりふろ♪ 2 (GA文庫)
すーぱーぞんび
4797345349




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2009年11月25日

ダナーク魔法村はしあわせ日和―ドラゴンが出たぞ! 感想 響野夏菜


1巻当時はもっとほのぼのとした、地域密着型のストーリーになるのかと思っていたのですが、巻が進むにしたがって男性向けレーベルのライトノベルとほとんど変わらないノリになって来た感のあるダナーク魔法村です。

個人的には男性向けレーベルには無いハートフル路線を期待していただけに、ダナーク村を飛び出して国境地帯に出現した謎のドラゴンを巡る大活劇…という筋書きにはいささか戸惑いを感じてしまった。
もちろんストーリー展開そのものや伏線の見せ方といった部分はすごく堅実に出来ていて安定感があるし、期待していたものでは無い方向に走ったとはいえそれでも一気に読ませる力量は素直にすごいと思いますけどね。

さて、この3巻ではいよいよイズーの因縁キャラクターであるデイルが登場。
ビーの親戚で実は王子様のライとかも何気にライバルっぽく見せかけて出てきますけど、イズーとライの対面がドラマ的過ぎて少し霞んでしまった感もなきにしろあらず。
細かいところではイズーが少しずつ感情が見え隠れする様になってきていたところだけに、こうした過去との対面は再び彼の態度を硬化させたりしないかと気になります…が、ラストでのダメっぽいオチからして大丈夫みたいですね。

ディルとの因縁はまだ続くようですが、うまく魔法そのものに関する伏線の処理と絡めているので、あまり引っ張っている感じはありません。こういうところも巧みですよね。


ダナーク魔法村はしあわせ日和―ドラゴンが出たぞ! (コバルト文庫)
裕龍 ながれ
4086010143



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2009年11月17日

這いよれ!ニャル子さん 2巻感想 逢空万太


相変わらず面白いです。
例の如く適当に投げっぱなされる無数のネタ。1巻の感想で何気に書いた「妖神グルメ」もネタに使われているのを見てふいてしまった。物語としてはクトゥルーとは関係の無い方向に進んではいますけど、クトゥルーをネタの柱にしているという点ではより深化していて、わりとマニアックな用語がノーフォローでぽんぽん飛び出す様は、ある種の割り切りが感じられて潔い。結局この作品の評価が真っ二つに分かれているのは、ネタにどこまで反応できたか否かが分水嶺になっている気がする。ネタの1/3以上が理解できたら楽しめるけど、それ以下だと何をやってるのか意味不明というか。
しかもネタが最近の漫画やアニメやラノベ以外のところからも多数飛び出してくるだけに、若い人にはなおもって辛いかも知れない。


2巻では1巻でお邪魔キャラ程度に登場した宇宙的自宅警備少女クー子がパワフリャに進化して、準レギュラーとして参戦してくる訳ですが、叔父のコネでニャル子さんと同じ職場に就職していて、事実上の同僚に。
お馴染みのローテンションっぷりでニャル子さんの寝込みを襲って一緒に大人の階段を登ろうとしたり(私見ではニャル子さんはもう登っちまってる気がするなあ。黒レースの見せパン穿ける人だし)とサーヴィスにも余念が無い。
そしてそんな煩悩少女に対しても例の如く容赦なくフォークを振るう真尋きゅんもまた、ピンポイントにヴァイオレンシーなツッコミに余念が無い。

壮大な宇宙的恐怖を標榜しながらも、描かれるのはニャル子さんの家庭の事情というミニマムさは流石にどうかと思ったけど、もともとのクトゥルー体系の話だって大半が結構小さな事件だったりするのでこれはこれでアリ。
もちろんクトゥルー神話体系には地球とハリ湖を行き来して仲間を集めたり、クライマックスではルルイエに核攻撃を加えたりするスケールの大きな連作もありはしますし、それはそれですごく面白いエピソードなんですけど、その一方で奉仕種族レヴェル相手に右往左往してしまうようなのも沢山ある訳ですからね。


ラストで何気に真尋きゅんのママが伏線を張っているのが気になった。
人の身でありながらゼロフレーム発生を使いこなして邪神に対してフォークを超突き立てる真尋きゅんの存在も結構謎なので、彼の出生には何か秘密があるのかも?


這いよれ! ニャル子さん 2 (GA文庫)
狐印
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2009年11月02日

ラビオリ・ウエスタン 感想 森橋ビンゴ




のっけからこう言う事を言うのもアレだけど、ガンアクションという体裁を取りながらその描写がメタメタでぐんにょりした。女殺し屋のラビオリが持っているのは作中の記述によるとマテバ。そして主人公にして見習い殺し屋のニョッキが持っているのは作中の記述によるとピースメーカー。
いずれも描写の感じから推測しているのではなく、文中に固有名詞で記されています。


さて、どの変がメタメタかというと。

@ニョッキが初めて同行したラビオリの仕事シーンで、突入した部屋にいた4人の男に1発ずつお見舞いして無力化します。その後、弾の補充をする描写も無く倒れている4人の男に1発ずつ撃ち込んで止めをさしています
つまりこの作中世界のマテバは8連発なんだそうです。
弾を補充する描写なんて地味なんで省いただけじゃね?とも思えますが、後にニョッキが仕事に参加し始めてからは頻繁に弾を補充するシーン(*後述)が描かれているので、ここだけ省くというのも変な話ではあります。

Aニョッキが初めて得物を手にする時の話。銃を見繕う際にラビオリが店主に対して「ニョッキにはあまり口径の大きくないものがいい」と言ってましたが、その割に選んだのはピースメーカー。
ピースメーカーの口径は.45口径ですから、はっきり言って大口径です。マテバが.357モデルだとすれば、ラビオリの得物より口径がでかい事になります。なんぞこれ?

B上で触れたニョッキが弾を補充するシーン。ピースメーカーは撃ちガラの排出方法と装填方法が特殊で、普通のリボルバーみたいにシリンダーをスイングさせてまとめて排出&装填が出来ません。
なのに作中では空のシリンダーを棄てて、弾の入ったシリンダーに交換したと書かれています。
はて?
はて?
はて?
たぶんこの作品を書く前に何らかの西部劇を見たのだと思いますが、たしか「夕日のガンマン」だったかで、パーカッション式のアーミーモデルをリロードする際にシリンダーごと交換するシーンがあったと記憶しています。
それを見て書いたんだろうな…西部劇のガンマンが持っているのは全てピースメーカーだと思っているというか、それしか知らないというのが原因なんだろう。


まだ細かいミスは多数あって、例えば敵の殺し屋フウヨウハイがラビオリを狙撃してきたシーンでは銃声が弾より先に届いたりといった奇天烈な出来事が起きていますがいちいち指摘するのも疲れるのでこれでやめ。
というか、書く前にネットででも調べて欲しいですよね。高価な専門書なんか買わなくてもwiki見るだけで判るレベルの事をエラーしまくっているって、どんだけいい加減な仕事やっているんだと。
あとがきで「この作品は文学だ」と壮大な冗談をかましたり、思ったほど作家として評価されてないと嘆くのも結構ですけど、何故そうなったのかはこの作品を読めば原因がわかると思うんだ。

肥大した自意識に満ちたリーダビリティ無視の文章、物事を一切リサーチする事無く執筆する姿勢、必要以上に攻撃的な内容…。結局記述エラーばかりが気になると言う事はそれだけこの作品に没入して読めてないと言う事でもあり、色々と構造的な部分が合わないということに行き着きます。
たぶんぼく自身が何がおかしいかも気付かない人だったら、これは凄い作品だ!遂にラノベは文学を凌駕した!!と絶賛していたのかもしれませんが…。


ラビオリ・ウエスタン (ファミ通文庫)
芥川 明
4757733445



posted by 黒猫 at 19:43| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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