2008年04月20日

複葉の馭者 バーンストーマー 笹本祐一

複葉の馭者 バーンストーマー (ソノラマノベルス) (ソノラマノベルス)複葉の馭者 バーンストーマー (ソノラマノベルス) (ソノラマノベルス)
笹本 祐一 鈴木 雅久

朝日新聞社 2007-10-05
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91年に発売された「バーンストーマー 大西洋の亡霊」を大幅修正加筆してノベルス版として再発売されたのが、本作「複葉の馭者」。当時リアルタイムで読んだ記憶はあるのですが、なにぶん昔の事なのでどの辺が修正加筆された部分かは判りません。
ま、別にその辺判らなくても問題はないのですが。


もと英軍パイロットだったジョニーが、軍の払い下げ中古機ソッピース・キャメルを使って始めた運び屋稼業。
何でも運ぶというキャッチフレーズのせいか、妙な依頼ばかりが舞い込んで・・・というのが導入部。
アフリカからサーカスの小象を運んで欲しい、とか(「アフリカの重爆撃機」)大西洋上に出現すると噂される、先の大戦でドイツ軍が使用した飛行船を捜索して欲しい(「大西洋の亡霊」)とか、いずれも一筋縄ではいかないものばかりです。

小象は流石にキャメルでは無理なので、ソマリランドの英軍基地に放置されているハンドレー・ページ0/400を使う事になるのですが、ロンドンからソマリランドまでの道中、ゴーダGやらカプロ二Ca4やらビッカース・ビミー等の大物機を乗り継いでいくのがなかなか趣味の世界です。
モブでシコルスキーの重爆(イリヤ・ムロメッツ?)なんかも登場したりと、実にソツが無い。
この話は派手さは無いですが、大型機に萌える人には色々な意味でたまりませんw


2話目の、ツェッペリンの話は・・・。
ドイツ軍の残党による、硬式飛行船ゲシュテンペスト号を使ったロンドン空襲を阻止すると言う、軍事冒険小説のノリ。
ゲシュテンペスト号は船体上面に簡易滑走路を持ち、直援及び偵察用のフォッカーDRを搭載する飛行空母という設定なのが面白いです。丁度その時期、英国では海の上に浮かべる方の空母の実験中で、まだ空母が現在の形を成していなかった事を考えると、こういうのもアリなのかなあと。
また、史実では1930年代にアメリカが飛行船内部にカーチスF9Cを5機搭載した飛行空母を就航させていましたので、全くの荒唐無稽と言う訳ではありません。


すげー久しぶりに読んだのですが、いやあ、やっぱり面白いですね。
なにぶん作者の笹本氏はマニア過ぎるあまり恐ろしく遅筆で有名なんですけど、過去の作品の再販ばかりじゃなく新作、それもこのバーンストーマーの続編を書いて欲しい限り。
ジョニーとレミィとがどうやって出会ったかとか、戦争中のエピソードとか、色々気になる事が沢山ありますので・・・。


ラベル:書評
posted by 黒猫 at 23:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 冒険 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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