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何かのシリーズものの中の一冊らしいけど、それが何と言うシリーズかも知らないのであくまで単品としての感想。
主人公桔平の祖父が大戦中乗艦していたという、戦艦「和泉」。
フィリピン近海に沈んでいた和泉は、遺族会などの協力によって現在引上げ作業中ですが、実はこの艦には大きな秘密が隠されている。その秘密を狙って謎の工作員や女科学者が暗躍して・・・と言う話。
プロットはきちんと定まっているし、物語の展開も面白いと思います。
ただ、いかんせんキャラクターの相関関係が判らない。
あとがきにはシリーズの他の作品を読んで無くても理解出来るように・・・とか書いてましたけど、大嘘。
ま、他の巻を探してまで読む気は無いんですがw
しかしまあ、戦艦に反重力機関が搭載されていて、空を飛んで敵国を直接攻撃するってどうよ。
例えば飛行中下方向を砲撃出来るように側面に主砲が付いているとか、一体給弾はどうやるんだと首を傾げてしまいます。
でも、それもまた所詮は架空兵器。
無粋な事をぐだぐだ言う気はありません。所詮架空の存在なんですから。
しかし、実在するRPG-7の弾体をミサイルと書いたりするのはいただけない。
また、飛翔中の和泉の艦橋を、海面に浮かんだボートからRPGで攻撃するシーンがあるのですが、お前はRPGの射程距離を勉強してから出直せと。
これまたあとがきに、「ミリタリーマニアの友人に詳しく教えてもらった」旨の記述がありますが、
ちよっとその友達を連れて来い(怒)
架空のものにアレコレ突っ込む様な無粋な真似はしませんが、実在のものには厳しく行く方向なので理解よろしく。
あと、タイトルが南国少女と言うくらいなので、南国の少女がヒロイン役として登場しますけど、ラストのネタばらしの為だけに存在しているような、非常に存在感に問題のあるヒロインでした。ラップみたいに韻を踏んだ台詞回しは面白かったですが、それだけ。
物語としては楽しめたけど、キャラクターの立ち位置が不明瞭なのと、細部にダウトが多いのが気になりました。
動力源が非常に気になります。
ラノベらしい設定を考えようかと思ったけど…ああああああああ、梶原一騎先生…それも青年誌モードの梶センセイが降りてき(以下略
動力源はそういえば最後まで謎でした。
青年誌の梶原先生と言うと、読んだ事は無いのですがネット上の噂は色々耳にしております。
最近はブコフが幅を利かせすぎて、昔の漫画を扱っている店が減ってるのが悲しいですね。
ワイルド7が揃わねーよ。