2008年04月03日

機神兵団 2 山田正紀

機神兵団 (2) (ハルキ文庫)機神兵団 (2) (ハルキ文庫)
山田 正紀

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1巻で仲間が三人揃い、エイリアンとの戦いに身を投じてゆく事になる機神兵団ですが。

エイリアン以上に厄介な敵がいきなり登場。
それは、関東軍に顧問として派遣されてきた工藤龍策という男。

関東軍と参謀本部の関係はお世辞にも良好なものではありません。
それだけに、参謀本部直属の機神兵団が満州の地で活動する事を看過できない関東軍は、様々な手段でこれを妨害してくる訳です。
更に青幇の刺客までが絡んできて、かなりのカオス展開。

そんな中、渤海にある旅順要塞攻略戦利品陳列場から、二十八糎砲をはじめとする数々の火器が忽然と姿を消す事件が勃発。当初は海賊もしくは白蘭花の仕業と疑われますが・・・事件の裏にエイリアンの影が・・・。


と言う話。
うむ・・・この作品をリアルタイムで読んでいた当時と言うのは、仮想戦記が最も輝いていた時代でもありました。
まだマニア向け戦記と、一般向け戦記の峻別も行われておらず、珍作怪作入り乱れてカンブリア期の様相を呈していたと記憶しています。

この作品も、時代設定が昭和初期という事で、無理矢理仮想戦記にカテゴライズされていたのですが、今改めて読むと、全然戦記じゃありません。
物語はあくまで軍属でしかない機神パイロット視点で進行しますし、戦術や戦略が云々という要素もない。
時代設定は、あくまで作品にレトロテイストを加えるためのスパイスでしかなく、基本はSFです。

これを、ある種のキワモノ仮想戦記と認識していた当時の俺を殴りてぇ
どう読んだらこれが仮想戦記なんだよ・・・俺。

絶望した!
読解力のない当時の俺に絶望した!!

今もそんなに読解力ないですけどねorz


ともあれ、消えた武器の行方を追う展開は次巻に持ち越し。
何故エイリアンが敢えて地球の武器を使うのかとか、もう忘れてしまったので結構ワクワクしながら読めます。
ラベル:書評
posted by 黒猫 at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | SF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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