2008年02月10日

影と陰 イアン・ランキン

影と陰 (ハヤカワ・ミステリ文庫)影と陰 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
イアン ランキン Ian Rankin 延原 泰子

早川書房 2006-04
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ネガティブ刑事、ジョン・リーバスがエジンバラを舞台に若干空廻り気気味に活躍するシリーズ第二弾です。1作目の事件を解決した功績で警部に昇進したので、ネガティブ警部と呼ぶべきか。

今回は「ジキル博士とハイド氏」をモチーフにして、薬物やら同性愛やら闇賭博やらの問題を絡めて都市の暗部を描くという趣向。それに若干の黒魔術風味も添加されています。
ですが、この黒魔術風味と言うのが、単にリーバスの小心ぶりを描く為だけのガジェットに過ぎず、そこからの発展がなかったのが残念です。

事件そのものは決して複雑なプロットがあるわけでもなく、驚愕のひっくり返しがあるわけでもありません。また、一応ハードボイルドに分類されていますが、リーバスはかなり小物属性ですからして、気の利いた台詞回しが出るでなく、静かに怒りを募らせるタフな男でもなく。
今回も、若者に舐められやしないか、恋人と破局になった事を別れた妻に知られやしないだろうか、元恋人の今の男が・・・云々と言った小さなことに悶々とするだけの痛い人です。

だが、それが良い。

この作品の魅力の七割は、この半ば鬱病気味の主人公にあると言っても過言ではありません。
後ろ向きな人格に非常にシンパシーを感じるのです(笑)。
逆に言うと、こんな冴えない主人公は嫌だと言う人がいれば、その人は相当幸せな人生を送っていると言うことでしょう。

そういえば、このシリーズって本国イギリスではテレビドラマになっているそうで、見てみたいですねえ。レンタル無いか捜してみよう。


ラベル:書評
posted by 黒猫 at 10:06| Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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