2008年02月03日

硝煙に消える ジョージ・P. ペレケーノス

硝煙に消える硝煙に消える
ジョージ・P. ペレケーノス George P. Pelecanos 佐藤 耕士

早川書房 1997-01
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これはまた、なんとも名状し難い作品ですね。

主人公ニックが、ある老人から失踪した孫を捜してくれるよう依頼される事から事件は始まりますが、まずニックは警察官でも私立探偵でもありません。新聞記者やフリーのルポライターでもない。
家電量販店の店員です。
失踪者探しを始めた理由も、報酬の額でも自分の規範でもなく、失踪した少年が昔の自分の姿とダブって見えたという、かなり個人的な理由。
そして、物語の前半はと言うと、イカレた同僚たちとの不真面目な仕事風景と、仕事上がってからの乱痴気騒ぎが延々続く。正直、これはミステリーなんだろうかと読んでいて不安になりました。
ただ、中盤以降はそれなりにスムーズに進行しますので一安心。

全体に漂っているのは、過ぎた青春を振り返る様な、ある種の喪失感ですかね。
ただ、ニックたちは大人になった今でもかなり好き勝手やっている様に見えるので、まだまだ悪い意味で青春真っ盛りじゃないかとも思えます。
もっとも、本人たちもその辺判ってやってる確信犯的な感じもあって、それだれにその破天荒ぶりも突き抜けた感じを多少なり感じます。

登場人物たちは物語の筋書きに沿って「役」を「演じる」と言うのではなく、本当に自由で勝手に動き回っているという感じ。だからこそ脱線すると本線に戻るのに時間がかかってしまうんでしょうね。
他には無い独自の設定は面白いと思いますし、人間を描くのも非常に巧みだと思いましたが、ちょっと物語が散漫になってる気がしました。
タグ:書評
posted by 黒猫 at 12:18| Comment(0) | TrackBack(0) | ハードボイルド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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