ひぐらしのなく頃に解 第24話

「祭囃し編 其の拾壱 オシマイ」

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赤坂達の乗る自動車に向けられた対戦車ロケット。
今まさにロケットが発射されようとしたその時、ロケット射手の肩を撃ち抜いて赤坂達を救った一発の銃弾。
それは、葛西による長距離狙撃だった･･･。

狙撃銃は一部しか映っていないので正確な種類は不明な物の、恐らくドラグノフだと思われますがストックの形状と、「音がしない」と言う点からVSSの可能性が高いですが(ただし、VSSが実戦で使われ始めたのは80年代末なので、83年当時に存在しているかは極めて微妙)、そんなに精度が高い銃ではない(もともと敵の機関銃をアウトレンジから潰す為の狙撃銃ですから。警察用や特殊部隊用の様な一発必中は求められていない)のに400メートルで当てるとは、この人一体何者でしょうか。
ともあれ、葛西のおかげで危機を脱した赤坂と富竹は封鎖を突破し、無事番犬部隊に連絡を取る事に成功します。

その事を知った小此木は、残った部下を集めて麓の車まで撤収させ、その場に現れた圭一達に対しても敗北を認めますが、彼の後ろで梨花を殺れと三四が騒ぐ為、渋々圭一達に銃を向ける。
しかし番犬のヘリが飛来し、投降勧告を始めると素直に銃を収め立ち去ってゆきます。
顔は悪人面ですが、彼我の戦力差をちゃんと把握し、不利な戦いは行わない。指揮官としての小此木は、多分それなりに優秀な気がしますね。
この後東京の野村から小此木に対して、三四を始末する様指示が下りますが、結局脅しただけで見逃したのも意外でした。しかし、彼が三四に渡した自決用のピストル、実は弾が入っていないのかと思ってましたが(トチ狂った三四が小此木に銃を向ける危険性だってあるし)、ちゃんと入っていたんですね。
この後小此木は投降し、山狗部隊は舞台から退場となります。

一方逃げ出した三四はというと、子供の頃施設から脱走したあの時の様に山中を彷徨います。
で、そんな彼女の前に現れたのが羽生。
前章のラスト以来の対峙となった二人ですが、あの時の三四にあった絶対的な自信は既に無く、今の三四は自分の拠って立つもの全てを打ち砕かれた無力な子供状態です。
ここで決着かと思われたそのとき、羽生を追って圭一達が現れ、三四の最後の意地に火が付きます。
小此木に渡された拳銃には弾は1発。この一発があれば、計画を台無しにしてくれた魅音を道連れに出来る･･･しかし、そんな意地の籠った弾丸も、何故か外れてしまいます。三四には逡巡は無く、当てる気マンマンだったはずなのに。これこそが最後の奇跡だったのでしょうか。

これで三四の意地も砕かれ、現在進行中だった事態は終結しました。
番犬に拘束された三四ですが、連行される前に富竹によって保護され、入江機関預かりとなった事で、東京で闇から闇に葬られる事も当面はなさそうです。
しかし三四がL5というのは、なんだか最後にとって付けた感じでしたね。

そして綿流しの祭りも無事終わり、梨花は初めて7月1日を迎えたのでした。
ここから先は彼女の知らない未知の世界。
この先彼女が仲間達と共にどんな未来を作ってゆくのか、それは神のみぞ知るという奴です。
いや、神(羽生)も知らないか。


//総括//

いやあ、全50話。完結しましたね。
原作を知らないので、どの辺りがどう端折られたのか、改変はあったのかという部分は判りませんが、それなりに綺麗に締め括られていたと思います。
東京の存在に関しては予想通り手付かずでしたが、産業界やら政治家やらの集会を、たかが子供達や数人の刑事達でどうこう出来る訳は無いので、まあこんなものかなという気もします。
という訳で、個人的にはこの作品にあまりマイナス要素を見つけられませんので、良作と言っても良いのではないかと思います。
もちろん、1期のあの混沌ぶりを引きずっていたので、2期になって陰謀モノ展開に移行した事に戸惑いはありますが、その辺は好みの問題ですから、敢えてどうこうは言いません。
ともあれ、スタッフの皆様お疲れ様でした。

で･･･3期決定って、一体どういう事？アニメ完全オリジナルの話とか？


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