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アニメになるって事で読んでみました。
もともと鬼頭氏の作品は「ヴァンデミエールの翼」から入ったクチですが、「なるたる」が後半ややダレた展開となって来た事もあって、なるたる本編の完結をもって暫く遠ざかっていたんですが・・・。
既にアニメ版の公式で、本作最大のポイントである、「搭乗者の命で駆動するロボット」と言う設定はネタバレされてしまっていますが、この1巻当時はまだ伏せられていたんですね。
物語は15人の少年少女がココペリと名乗る宇宙人と出会い、あるゲームに参加する契約を結んだ所から始まります。
そのゲームとは、次々と地球に現れる15体の「敵」と戦うと言うもの。そして戦う為に少年少女達に与えられたのが身長500メートル級の巨大ロボット"ジアース"。
その動力はパイロットの命。操縦すれば必ず死ぬ――が、もし「敵」出現から48時間以内に決着が付かないと地球は滅亡してしまう。戦って死ぬか、戦わずに全員死ぬか・・・ありえない設定だ。
かなり突飛も無いシチュエーションなのだけど、本作のメインは「敵」との戦闘よりも、このゲームの参加者に選ばれた少年少女達の葛藤。複雑な家庭の事情や自己のコンプレックスと言った重い要素をこれでもかと読者に突きつけてくる。
鬱屈とした思春期の感情を描かせると定評のある作者だけに、相当ズシリと来るけど、独特の儚い絵柄のおかげで多少マイルドにはなっています。
しかし・・・やっぱり重いなあ。
アニメ版ではこの辺どう再現&処理されているか見物ですね。