2007年02月21日

アンノウン 古処誠二

いったいこの組織はなにをしているのだろう。


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古処 誠二

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第14回メフィスト賞受賞作。メフィスト賞といえば、どちらかと言うとヒネリの利いたサブカル的な作品をイメージしますが、本作は至って素直な物語でした。


航空自衛隊のレーダー基地(どの基地かは明記されず)で、基地司令の電話機に盗聴器が仕込まれているのが発覚。基地監視隊の野上三曹は、防衛部調査班から派遣されて来た朝香二尉と共に事件の調査を行うが・・・。


多分、自衛隊に詳しい人、または自衛隊に籍を置いていた事がある人は、冒頭で既に犯人の絞り込みが出来るんじゃないかと思います。と言うのも、隊内部での電話は(以下自粛)。
この点を取っても、本作は自衛隊という、世間から見て謎の多い組織を、上手くミステリー調の物語に噛み合わせています。
自衛隊自体がミステリーというか。

作品は200ページ程の中篇で、登場人物もそれ程多くなく、また物語的にも最初の盗聴器以降は特に事件が起こったりはしません。野上と朝香の地道な聞き込み調査がメイン。
それでも、普段知る機会の無い隊員達の日常や、基地内部のちょっとした豆知識的なものが散りばめられている事や、飄々とした朝香と、いかにも職業隊員的な野上の軽妙なやりとりが面白くて退屈はしません。
流石に作者は元自衛官だけあります。

正直事件の顛末に関してはちょっと拍子抜けしてしまいましたが、これは僕が「自衛隊」と言う言葉から、スリラー的展開をイメージしていたからというのはあるでしょう。
つーか大抵の人がイメージする筈。
ま、むしろラストの見所は野上の成長にあると思うので、これはこれで不満と言うほどの物じゃありませんが。
悪くは無いんだけどちょっと地味かなあ。


ラベル:書評
posted by 黒猫 at 22:34| Comment(0) | TrackBack(1) | ミステリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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(書評)UNKNOWN
Excerpt: 著者:古処誠二 自衛隊レーダー基地の中でも侵入不可の部隊長室に仕掛けられた盗聴器
Weblog: たこの感想文
Tracked: 2007-02-22 08:49

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