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何か久しぶりにこういうノリのラノベ読んだなーと言うのが感想。
ノリ的には90年代半ば〜後半頃の、RPG調ラノベに今風のラブコメっぽい要素を加味しましたというもの。
それだけに人によっては薄っぺらいと評する向きもあるかもしれません。
特に最近はRPGぽいのは得てして酷評されてますから・・・時々、そんなに深みのあるもの読みたいなら一般書籍も読めばいいのに、一体"ライト"ノベルに何を求めているんだろうか・・・と思ってしまうこともありますがそれはそれ。
ファッションでも音楽でも一世代前の物は恥ずかしいという法則がありますが(2世代前だと良い感じに熟成されててOKらしいです)、それの一種かしらん。
それにしても今のRPG系ラノベって、最近のゲームと同じく目的地には一瞬で辿り着くのね・・・。個人的には町やダンジョンを探してフィールドを歩き回るのが醍醐味だと思うんですが、古いのかなあ。
この作品では「運命の足」という呪い?のせいで、イベントからイベントへの移動は一瞬で行われます。
ま、そのぶん展開は早くてジェットコースター的ではあります。
キャラはそこそこかわいくて、特にグフィードとフィアナの落差なんか結構好きです。むしろその部分でもっと引っ張って欲しいくらい。
しかし無理にラブコメっぽくしようとしているのは頂けない。
最後の方でクライムがレンに一歩間違うとプロポーズとも取れる台詞を言うシーン、一体何をどうやったらそういう台詞に結びつくの?てかレンもそれで納得してるんじゃねー、という感じです。
こういうのって伏線の積み重ねがあって初めて印象的なシーンになる訳で、伏線らしい伏線が"キスしたら真の力に覚醒する"というのだけじゃ・・・ねえ。
お互い色恋めいた台詞吐かないのに、ふとしたシーンの積み重ねで微妙にラブコメしてるハルヒとか見習えよと。
取り立てて面白いと言うほどではないのですが、サクサク読めるのは美点ですし、まだ明かされない伏線や、顔見世程度で終わったキャラなんかもあるので、もしかしたら多少は化けるかも知れません。一応次巻も出たら読んでみようと思います。