地獄少女 二篭 第10話

「曽根アンナの濡れた休日」

豊田八六


あはは。今回の話好き。
憂鬱系の話しが多い地獄少女ですが、何か今回は最後まで明るいノリでした。ターゲットの鉄郎はいわゆるダメ人間ですが、別に地獄に行かなきゃならないような悪人ではありません。それなら陰惨な話しになりそうな気がしますが、脚本の妙でギャグタッチに。本当、このアニメ時々神がかった脚本のエピソードがあるから油断できません。

自称映画監督の鉄郎のダメっぷりも見所のひとつですが、何と言っても今回は骨女の人間臭さが一番光っていましたね。
鉄郎に関わった女性達も一人を除いて皆それなりに大人の女性なので、振り回されても意外とあっけらかんとして、それどころか鉄郎の妻と恋人と骨女3人でいつの間にか友情が芽生えてみたり、実にさわやかです。
ある意味こんな女性が集まるのも彼に何か魅力があるからなんでしょう。
恐るべしダメ男。
ちなみに友人に現在進行形で女に食わせてもらっているリアルダメ男がいるんだが・・・

では一体何が彼を地獄に送ったのかというと、外野席の何ともしょうもない事から発生した小さな恨みでした。石に躓いて転倒した先に居眠り運転のトラックが走ってきた様なものです。まさに油断大敵。
今回は地獄コントもタワーリングインフェルノとか映画のパロ仕立てでカタルシスも鬱要素ゼロでしたが、お嬢の決め台詞は古い活動写真風だったりとか、実に芸コマ。
たまにはこいういう地獄少女もいいですね。