タバサの冒険 ゼロの使い魔外伝/ヤマグチノボル

きゅいきゅい！

外伝です。

表紙のタバサが本編とはえらく印象が違います。

内容も本編とは雰囲気がずいぶん違います。


タバサという無口で表情に乏しいキャラを主人公にするというのは、実は難しい事なんじゃないかとふと思ったりします。
特に本編のほうが軽妙な会話で笑い所を作り、またそれがウケている訳ですから、会話の成立しにくいキャラをメインにすれば、当然本編とは異なる味わいになってしまうのも当然。
そういう次第なので、本編よりも一行辺りの文字密度が増え、たぶん本編だと2冊分程度のテキストが1冊に凝縮されている感じになります。お買い得だ(笑)

で、一話完結のエピソードが全部で4話収録されていますが、メインがタバサのみで展開するのはやはり無理だったのか、シルフィードがすごい事になっています。人語を喋るのみならず、萌えキャラに変身までしたりして。
おまけに使い魔の癖に態度がデカイ。
同じく使い魔の才人の態度と比較してもどっこいで、あの世界における使い魔の態度というのはあんな程度なのかも知れません(笑)
物語のほうはと言うと、基本的に王道パターンでヒネリがある訳でもなく、どの話も綺麗に着地させています。それが気に入らない向きもあるとは思いますが、ゼロと言う作品自体割とストレートな展開と、必要以上に殺伐としない事ががウリですから、本編が好きな人なら多分問題ないでしょう。

いやしかし爬虫類を萌えキャラにするとは･･･(笑)



タバサの冒険