横山 信義
ソ連軍満州侵攻第2巻。
冒頭のウラジオ沖海戦で宇垣纏率いる艦隊が航空攻撃を受けてフルボッコになるのは予想通り。
その結果遼東半島への支援が遅れるものの、山城扶桑が文字通り陸上砲台と化して奮戦する事でソ連軍の侵攻を挫き――旧式戦艦2隻で果たして奔流のようなソ連軍の進撃を止められるかどうか疑問は残りますが、大鑑巨砲の夢の残滓としておおらかな心で読みましょう。
その後いよいよ米軍も本格的に動き始め、巻き返しが始まるというところで2巻は〆。
日本軍の扱いが、米軍の本体到着までの時間稼ぎという点で自衛隊のそれに重なっているのは面白いですね。
パットン将軍を随分持ち上げていますが、前作の山口多聞といい、作者の人は敢闘精神旺盛なタイプの指揮官がお好きなんだなと思った。