2006年06月22日

神様ゲーム1巻 カミハダレニイノルベキ



万物の創造主が或る日突然人類に難題をふっかけてきた。
それは何と地球全土を舞台にした「かくれんぼ」。
しかし範囲が広すぎてとてもゲームにならないと理解した創造主は、どんどん条件を甘くしていき・・・遂に舞台は吐野高校の校舎内に限定された。
一ヶ月以内にそこで創造主を発見できなければ、地球は滅亡してしまう。この迷惑極まりないゲームに(嫌々)付き合わされる吐野高校生徒会執行部の面々。
人類の運命をかけた一ヶ月が幕をあける――!

というお話。こういう創造主(神)をネタに出来るのも日本という「神」の概念が曖昧な、いわば原理主義に最も遠い位置にある国柄だからだろう。
更に腹黒な土地神の「かのう様」もこのゲームに絡んできて非常に難儀な展開を見せてくれる。
ただ全体としてみるとデビュー作ということもあってか、プロットの練りこみがやや足りない感じがする。最初にぶち上げた創造主のゲームのインパクトが強くて、そこで興味を引く事には成功しているけども、そのせいでもう一人の神「かのう様」の仕掛けたゲームの存在が唐突に思えてしまう。むしろライトノベルぽいのは「かのう様」のゲームだし、本編の骨格を成しているのも「かのう様」だけに、組み合わせがやや不自然なのは残念。

あと例の創造主のゲームだけど、何となく早い段階で解が見えてしまうのもちょっと勿体無いかな。もう少し出し惜しみしても良かったと思う。
キャラクター造形に関しては・・・主人公多加良の性格がなんか学園モノエロゲーによあるタイプで、しかも無敵超人のため今一つ感情移入できなかった事を始めとして、もう少し掘り下げた描写をして欲しかった。桑田さんなんか結構萌えキャラに化ける素質ありだと思うんだが。(笑)
少し考えて見たところ、結局多加良と言う無敵超人は作者が自分自身に対して思い描く「こうありたかった姿」の投影なんだと思う。
それが作者の願いであり、物語として描き上げることで「胸の蕾が開いた」んだろうなあ。
いろいろ書いたけど、素材としてはなかなか魅力的な作品なので次巻以降を期待して読んでみようと思う。


レビュー14冊目。


posted by 黒猫 at 13:50| Comment(0) | TrackBack(1) | ライトノベル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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