2011年01月28日

光の帝国 常野物語 感想 恩田陸


光の帝国 常野物語 (常野物語) (集英社文庫)
恩田 陸
4087472426



常野というキーワードで繋がった超能力を持つ一族の連作短編集。

すこしふしぎに始まってホラーからバトル風味まで、話毎に違った味わいがある。
舞台設定も現代からいつの時代かわからないものまで多彩で、たとえば表題作の「光の帝国」の舞台は未来の日本か、或いは平行世界の日本を思わせる不穏な時代を舞台としている。
もしかしたら太平洋戦争直前を描いたつもりなのかも知れないが、常野の者の能力の軍事利用を部隊としている目論む軍が常野に"特殊部隊"を潜入させてくるというくだりで、俺はこれは遥か未来か或いは平行世界だろうと思った。
なぜなら過去の日本軍に特殊部隊と呼ばれる内容の組織が存在した事実はないからで、無い筈のものが存在している=平行世界と理解するのが最も論理的なのは言うまでもない。
もちろん平行世界とする論拠は他にもあって、常野の人々の中心人物であるツル先生に関しては、時間と空間を超えて存在できる能力者である事を思わせる記述がある。
時間と空間を超越し、無数に存在する平行世界を渡る者…ロマンではないですか。

バックストーリーはかなり壮大な雰囲気だけど、その辺りは匂わせる程度にとどめているのが確信犯的。超常の力を持ちながら、あえて野にある生き方を選ばせる事となった経緯など、気になることは五万とある。その辺りを少しずつ描いていくのだとしたら、なかなか面白そうなシリーズだと感じた。



posted by 黒猫 at 20:18| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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