2009年08月11日

武器屋 Truth In Fantasy 感想

武器屋
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古代から17世紀初頭辺りまでの時代に登場した、様々な武具を国や兵科別にまとめたなかなかにマニアックな一冊。
発売当時ちょうど西洋風ファンタジー絶頂期だったために、武具類が主にヨーロッパのもの中心なのがやや残念ですが、こればかりは時代背景と割り切るしかない。それでも一応はネイティブアメリカンやアステカ人の武具などにもページを割いていて興味深く読めました。


子供の頃は剣や斧と言った武器類にばかり目が行っていたものですが、いまこういう本を読むとやはり防具類に強い関心を持たざるを得ない。
というのも、防具の変遷はそのまま武器の変遷と戦術の変遷を表しているからで、16世紀頃を境に銃器の発達によって鎧が無意味なものになっていくと、軽装歩兵の様に限定的な部位だけを守るタイプのものへと変化していくのが面白い。(本書では触れられていませんが、日本でも戦国時代は既に主力兵器は鉄砲と弓矢だったそうで、かつての大鎧からより機能的な具足へと変化しています)

純粋に武具類のイラスト集としても楽しいですし、武具の変化を通して歴史に思いを馳せるのも楽しい。
月並みな言い方ですが、人類の歴史がそのまま戦の歴史である事がそこはかとなく感じられる1冊。



posted by 黒猫 at 20:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史・時代物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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