take

一度は投げ出したシリーズなのですが、最近若干ながら精神的に余裕が出来たと思い込んでいるのと、ブッコフの105円棚で発見した事の2つの理由により読んでみました。
やっぱりというかなんというか、露骨な文字数稼ぎのための"ダッシュ"の多用や、迂遠な言い回しが気になるちゃ気になるんですけど、しかしこれは西尾氏の問題ではなくて、毎月1冊刊行なんて阿呆な企画を組んで当時売れっ子だった西尾氏にデスマーチを強いた講談社サイドの問題。
もちろん西尾市にしても断る事だってできたとは思いますが、J-POPと並んで賞味期限が極めて短いラノベ界にあっては、売れる時にどれだけの本を出せるかが全てなのを考えると、おいそれと断れるものでもないか。
10年前人気だった、そして一般文芸へと移籍せずラノベ界に留まったラノベ作家が今何人生き残っているか?と言う事を考えれば、もう非難は出来ない。
されはそれとして、3巻ではこれまでの力押し的バトル中心だったのと比べると、七花やとがめの内面に踏み込んだ描写が増えていますし、敦賀迷彩も過去の宇練銀閣等と比べると随分人間味があるキャラクターに仕上がっています。
そういう意味で良くも悪くも普通の小説に近づいてきたなあと。
"地形効果・千刀巡り"に代表されるトリッキーなバトルもなかなか思白かった。
この出来なら続巻も読んでもいいかなあと思えます。
まにわには…正直どうでもいい。