うえお 久光

前の巻のあとがきにまだまだIt編は続くよみたいなことを書いていた気がするし、確かに10巻のサブタイトルにItの文字は冠されているんですけど、実質的には8-9巻と続いた流れの延長線上には無い気がする第10巻。
舞原家の戦闘員ジィと、グレイテストオリオン編以降なにやら妙な能力に覚醒しつつある綾にスポットが当たっていますが、インヴィジブルエア編の奈々那のエピソードなんかも含まれていたりして、実質的には短編集のスタイル。
アニメや漫画言うと、ラストバトル直前に嵐の前の静けさよろしく平穏な日常を描くエピソードが挟まれたりしますが、たぶんそれに近い。平穏と言いつつジィは人を斬る事で悩み抜いたりとか、一体どこが平穏よという気もしますけど。
短編集でありながら先の展開に向けた伏線と思われるものも多数仕込まれていていますが、それがどういう形で物語に影響し始めるのかは現時点では不明。
ただ、コウと綾の未来はかなり厄介な事になるのだろうという予感だけは強く感じます。
それでジィのふんどしですが…。
うん、確か一昔前に局地的に盛り上がったよね、ふんどし娘萌え。
ググって見たら今も局地的に愛好されているみたいではありますが。うえお先生がこういう要素を作品に取り入れているというのがすげえ意外です。いわゆる萌えとかには無縁で我が道を行くタイプの作家さんだと思っていただけに。
あるいは、局地的だったからこそ取り入れただけで、もしふんどしがシマシマ並に一般化してしまっていたら取り入れなかった気も。だってうえお先生良い意味でへそ曲りっぽいし。
固ゆでな主人公を描く人は得てしてヒネクレ者。そしてそう言う主人公をカッコイイと感じる読者もまたヒネクレ者。
もちろん自分のことです、はい。
いきなりふんどしの話でアレですけど、本当は奈々那の「アウグーリ!」にちょっと微笑ましい何かを感じたのですが、こういう甘酸っぱい話はいかにもラノベラー好みで、たぶんもう記事で触れた人多いだろうなと感じたので、敢えてジィのふんどしの話にしました。
こういうところがヒネクレ者。
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