2009年04月20日

リングワールドふたたび  感想 ラリイ・ニーヴン

リングワールドふたたび (ハヤカワ文庫SF―ノウンスペース・シリーズ)


リングワールドの続編となる「リングワールドふたたび」です。

前作では広大なリングワールド世界をフライサイクルで軽く探索下だけと言う感じでしたが、今回はリングワールドの危機を救うために、もう少し突っ込んだ探索がなされています。

まるでマン・アフターマンを髣髴とさせる悪趣味なリングワールド世界の生態系が楽しめるのは個人的に面白く感じた。
生物的ニッチをヒューマノイドタイプの生物が適応進化して埋めると言う発想は、西欧的人類観から見るとかなり冒涜的な気がしなくも無いですが、環境が安定しているようでその実地下資源が無いなど文明にとって条件の厳しいリングワールドにおいては、文明の力によって環境に適応するのではなく、自らの肉体を変化させて環境に適応していかざるをえない部分もあったのではないかと妄想してみます。

流石に大海洋と呼ばれる広大な海に地球やクジン星などを模した大陸が点在し、そこにそれぞれ対応する星から連れて来た人類型生物が住んでいるというのは些か悪趣味と感じましたが、全てはリングワールドを建造したパク人のプロテクターの所業なので作者に罪は無い。
実際の宇宙ではクジン人の侵略をはね除けた地球ですが、リングワールド内の地球はクジン人に侵略されてペットになり下がっているとか、悪趣味すぎて笑えねえ。


前作でシーカーと共にリングワールドに残ったティーラが終盤最悪の形で再登場しますが、あれだけ無敵フラグを振りまいていた彼女の幸運が、彼女自身を守護するものではなくてもっとメタ構造的な幸運の為の踏み台に過ぎなかったというのは酷い話。
彼女の存在とリングワールドの危機が密接に関係しているために、ルイスは彼女を倒さないといけなくなるとか、これまた悪趣味な展開。
リシャスラの件も含めて格調高いハードSFと言う感じはほとんどありませんが、作者の露悪的趣味に溢れた良くも悪くもペーパーバック作品的な雰囲気は個人的には好きです。


ところで、前作でなかなかの愛嬌を放っていた猫型宇宙人クジン人のスピーカーが、今回はハミイーという正式な名前を貰って登場しますが、相変わらず猫科動物らしく気まぐれすぎで和む。
クジン星は究極の男系社会で、女性はほとんど知能を持たないところまで品種改良をなされているらしいですが、言っちゃ何だが雄猫ばっかりで社会システムを維持できるのだろうか。猫科の動物は概してオスは怠け者で働かないのが多い気がしますが…。

翻訳ではクジン人の姿は直立歩行するでかい猫としかイメージ出来ないのですが、あちらのペーパーバックの表紙イラストを見るとタイガーマスクみたいな感じの虎人間なんですよね。
好戦的な性格を考慮すれば虎が正解なのかも知れないけど、個人的には猫でいいな。それもブリティッシュショートヘアみたいにずんぐりむっくりた猫w


リングワールド 感想


posted by 黒猫 at 08:03| Comment(0) | TrackBack(0) | SF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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