2009年03月14日

悪魔のミカタ〈7〉番外編・ストレイキャットリターン 感想 うえお久光

484022269X悪魔のミカタ〈7〉番外編・ストレイキャットリターン (電撃文庫)
うえお 久光
メディアワークス 2003-01

by G-Tools



邪気眼少女は世界を救う。
悪魔のミカタ「ストレイキャット〜」の後編にあたる第7巻。

最初の1/3程度はコージー系ミステリーを髣髴とさせるのほほんとした展開でしたが、中盤で小鳥遊が世界を滅ぼす邪神「天津甕星」をうっかり復活させてしまってからは、スケールが大きいんだか小さいんだか良く判らない一種独特の雰囲気で、少女達が世界の滅亡を阻止する為に立ち上がる物語へ。

6巻との関連性と言うとキャラクターを引き継いだ位のものでしかなったりするのですが、この2冊を通して小鳥遊の邪気眼が喪失されて、代わりに中二病の症状が緩和されるという流れ…小鳥遊の成長物語だと考えるとこれはこれでアリかなあと思ったりもします。
邪神も所詮は小鳥遊の成長のためのガジェットでしかなかったのは些か拍子抜けですが、まあノリがコージー系だしね。

それにしても「天津甕星」の姿、どこかで見た気がするんですよね。
樽のような胴体にヒトデのような頭部、胴体側面に生えた羽根…うん、もしかして南極から来たのでしょうか?
南極の狂気山脈深部、巨大なペンギンとショゴスに守られたその奥からやって来たのでしょうか。てけり。
裏表紙のイラストがその「天津甕星」をデフォルメした姿みたいですが、あまりにビビッドな配色とデフォルメ加減で、本編読むまで元ネタに気付かなかったぜ…。


読後感は爽やかでしたけど、結局由真の頭の上にくっ付いていた謎の生物はなんだったんだろうか。
中原中也の擬態語で鳴く点と言い、ある意味天津甕星よりも謎おおき存在なのですが…。
故意に正体不明のまま終わらせたのは理解できるだけに、なんだか孔明の罠にかかったような悔しさが残って仕方ありませんw


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posted by 黒猫 at 15:41| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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