2008年09月08日

アロマパラノイド―偏執の芳香 牧野修

アロマパラノイド―偏執の芳香 (角川ホラー文庫)アロマパラノイド―偏執の芳香 (角川ホラー文庫)
牧野 修

角川書店 2001-03
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呪詛とは言葉であると、どこかの京○堂が言っていた記憶がありますが、もっと原始的な刺激――臭い――は呪詛たりえないか・・・という着眼点で書かれた小説。





着眼点は確かに面白いです。
着眼点は。
でもそれで物語が面白くなるかというと・・・どうだろう。

タイトルから匂いの持つ何らかの効用が人を狂気に駆り立てるような、もっと猟奇的でグログロでげちょんげちょんな内容を期待していたとですよ。
したら、プロローグが終わってみたら、UFOや宇宙人や毒想念がどうのこうのという電波小説になっていて、何だこれはという感じです。

臭い=呪詛という設定は、作中に登場する「レヴィアタンの顎」という本に活かされてはいますが、本来なら物語の中心となって周囲を混沌に陥れなければならないはずのその本が、ほとんど添え物程度になってしまっています。
これでは折角の設定が勿体無いですよー。
序盤〜中盤は臭い云々よりも毒想念な方々のインパクトが全てを食っていましたし、後半は「レヴィアタンの顎」を記した殺人鬼の正体を追う展開になっていて、臭いはほとんど関係なし。
物語の散漫さばかりが目に付く状態でした。

・・・と言うか、おそらく殺人鬼のモデルは佐川一政だと思うのですが、いかんせん本家の猟奇性に追い付いていません。牧野さんが本気を出せば本家にも負けない濃密な猟奇ワールドを描けると思うのですが。
残念至極也。
posted by 黒猫 at 23:05| ホラー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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